頭痛の症状で悩んでいたら
原因を調べて適切な対処を
あたまと体のヘルスケアクリニック神田
(千代田区/秋葉原駅)
最終更新日:2025/04/15


- 保険診療
日常的に頭痛に悩まされている人は多いが、身近な症状であるだけに自己判断で対処して済ませてしまうこともよくあるはず。しかし、自身の症状に必ずしも見合わない薬の選択などで、改善を遠ざけているかもしれない。そもそも、頭痛にはどのような種類があり、治療にはどのような方法が適切なのだろうか。「あたまと体のヘルスケアクリニック神田」の池田拓磨院長によれば、医療機関で診断を受けることが、症状改善のための第一歩だという。「近年は、頭痛の薬の開発も大きく進んでいます」と話す池田院長に、頭痛の分類や治療について詳しく聞いた。
(取材日2025年4月1日)
目次
頭痛は大きく2つに分類される。薬の開発が進み、治療・予防のための選択肢も豊富に
- Q頭痛にはどのような種類がありますか?
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A
▲頭痛を専門的に検査ができる同院
頭痛は大きく分けると、一次性頭痛と二次性頭痛に分類されます。一次性頭痛とは、ほかに原因となる疾患が見当たらない、頭痛そのものが問題となるもので、典型的には緊張性頭痛、片頭痛、群発頭痛に分けられます。緊張性頭痛は、後頭部や頸部、肩などの筋肉の緊張が原因となって生じます。片頭痛や群発頭痛は、原因が完全には解明されていない面もありますが、症状から診断自体は可能です。それらに対して、二次性頭痛は、脳出血やくも膜下出血など、何か病気を発症していて、それが原因となって生じる頭痛のことを指します。
- Q一次性頭痛の中でも、片頭痛について詳しくお聞かせください。
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A
▲池田院長は脳に関わる多くの手術に携わってきた
片頭痛という単語は、頭痛持ちの方などに関して広く一般に使われている言葉だと思いますが、実際には医学的に診断基準がある病名です。ですから、片頭痛という言葉で症状を訴えてクリニックを受診される方でも、実際に診察を受けると片頭痛ではないということも多いのです。頭痛の現れ方やそのほかの体調不良の症状などを確認しながら診断をしますが、片頭痛についてはさまざまな薬の開発が進み、薬の処方によって症状の改善が期待できるケースもあります。
- Q頭痛の原因について教えてください。
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A
▲さまざまな原因が考えられる頭痛
一次性頭痛については、先にお話ししたように、はっきりと原因が特定されていないことも多いです。二次性頭痛の場合、典型的なものとして脳出血やくも膜下出血といった緊急性が高い疾患が原因になるケースがありますが、そうした中枢神経疾患のほか、精神疾患、内分泌ホルモンの異常を背景にした自律神経の不調、感染症やアレルギーなどさまざまなことが原因になります。原因がわかれば、治療のためにアプローチできることも多いですから、医療機関で診断を受けることには大きな意義があると考えています。
- Q頭痛の検査や治療について教えてください。
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A
▲時間をかけ診察し、適切な診察を心がける
まずは問診を行い、また神経学的な診察をして、脳出血などの危険性を確かめ、疑わしい場合にはCTやMRI検査をするための手配を進めることになります。典型的な一次性頭痛の症状であっても、検査をお勧めすることは多いのですが、検査を最優先するか、ほかの対処法と並行しながら様子を見るかといった、緊急性の見極めがまずは大切です。検査をする場合は、CTやMRI検査のほか、採血検査をして電解質の異常や感染症の疑い、ホルモン異常がないかなどを調べます。一次性頭痛の治療については、現在では痛みを抑える薬や予防のための薬などがさまざま開発されており、種類も飲み薬から点鼻薬、注射など、多岐にわたります。
- Q頭痛の予防はできるのでしょうか?
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A
▲頭痛は放置せずまずはクリニックに受診を
頭痛の原因によっても変わってくるのですが、二次性頭痛の原因となる疾患の中でも、脳出血など重篤になりやすい疾患を防ぐという点でいえば、動脈硬化のリスクを抑えるために、生活習慣病の管理を行うという予防的なアプローチが重要になります。他方、一次性頭痛については、近年は痛みの発作の予防を目的とした薬の開発も進んでいますので、そうした薬を用いることで頭痛発作の抑制を図り、QOL(生活の質)の向上をめざしていきます。